『ブラック・ベルベット 緋の眼』[須賀しのぶ/集英社コバルト文庫]

 「十年戦争」と呼ばれる大戦で荒廃した世界を舞台に、強大な宗教国家転覆を目論む少女と様々な立場の人々の思惑を描いたシリーズ、今回は番外編。雑誌コバルトに掲載されていた中編に大幅加筆しての文庫化。

 本編では主人公のキリたちと敵対しているディートン教のヴァルカーレ総主教、サンティス大主教、そしてエイセルの過去の話。最初と最後はあまり変わってませんが、過程などは大幅に膨らんでいるのであんまり再読という気もせず楽しめました。あと、雑誌掲載時は細かい設定は初見さんのために伏せてあったのかなぁ、と思いました。具体的にはサンティスのアレとか。

 いろいろ設定が明らかになり、本編でのサンティスやエイセルの動向が気になるところで幕。しかし、この「緋の眼」も過去に起こったこと全てを描いているわけではありませんので、そちらの方もこの先何らかの形で読めればなーと思ったり。

作品名 : ブラック・ベルベット 緋の眼
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著者名 : 須賀しのぶ
出版社 : 集英社コバルト文庫(集英社)
ISBN  : 978-4-08-600851-8
発行日 : 2006/11

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